明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい

『明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい』という本を読みました。薦めてくれたのは、年齢の近い、がんを乗り越えた友人女性です。

私の気が塞いでいるのを思いやって、手作りのジャムと蜂蜜と、こんな粋な本を送ってきてくれました。

作者の樋野さんという方は、「がん哲学外来」をされている方です。「がん哲学外来」ききなれないこの診療科は、カルテも紙もペンもない、あるのはお茶とお菓子だけという外来です。

カウンセリングとも違う「言葉の処方箋」をこの外来では贈られます。その言葉の数々がまとめられた本です。

「病気になっても病人ではない」

「死ぬのは確実、いつ死ぬかは確率」

「大体のことは放っておけばいい」

元気なうちは命のことや生き方のことなんて考える暇もなく忙しくしているものですが、一度バランスを崩すと、真っ暗闇の中で人は進む道がわからなくなってしまいます。

そんな時にこの外来に訪れ、言葉の処方箋をもらってスッキリした顔で帰っていく患者さんがほとんど。それを聞くに、病気に必要なのは人との心の触れ合いなのではないかと思います。

がんになった彼女はきっとこの本を読んで、自分の人生を見つめ直したのだと思います。私も同じように、暗闇の中で染み入るような言葉を読みました。今は読書をするのも少ししんどいくらいだけど、彼女の思いやりを感じたからこそ、読もうと思ったわけです。読んでいる間に、感じていた「焦燥感」はさらっとなくなったのを感じました。

人はいつか死ぬのであれば、その日1日を、大切な人にはきちんと言葉で伝えて、いついなくなっても良い気持ちで生きたいものです。そんなことを考えさせてくれた本でした。いい本を紹介してくれてどうもありがとう。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする