
屋上庭園があり、それを見るための手作りの日傘、外壁画、院内に仕掛け時計の作品があったりと、アートの導入に積極的な病院です。ホスピタルアートディレクター森合音さんが非常勤されています。病院内で起こるいろんな問題を、アートで解決できることはアートで、物品の購入等で賄えることがそのようにしていると仰っていました。
ある女の子が入院中にぬいぐるみをずっと抱いて過ごしていたことから、退院後もぬいぐるみを渡せる人には渡したいという思いで始まったニッチの窓というプロジェクトがあります。
壁面にはニッチと呼ばれる小さな窓2つと扉付きの窓があります。ここには季節の頼りと小さな草花が置かれ、扉のついた窓に入っているプレゼントは誰でも持って行ってOK。プレゼントは各地のボランティアの人が手作りされているそうです。
地域住民のボランティアや、術後の患者さんとの関係がよく、職員の業務だけではまかなえない部分を人の優しい心で補っているんだなあと感じた病院でした。
全館アートが導入された日本でも珍しい病院です。エントランスには大きなハートの作品が天井からぶら下がっています。この作品は、地域住民のメッセージをハートの紙に書いて、それを繋いで作られたもの。同院は地域住民のカンパで建てられてた診療所が元になっていることから、そのような作品にされたとのこと。地域の方とのつながりが深い病院です。何ヶ月かに1回は地域の方も参加できる講演会が開催されていたり、ワークショップも行われています。
各階のエレベーターホールにはその階を象徴する鳥のアートが描かれています。フロアからーは虹色の7色で展開され、カラーコーディネートされています。「風の伝言」というプロジェクトは、プロアマ問わずA4で作成された作品を自由に入院室に飾れるというもの。希望があれば作品の入れ替えもしてもらえます。その数なんと300点。レプリカではない、本物の作品に触れて欲しいという思いからです。
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